【28年春闘】「賃上げ後ろ向き良くない」 経団連・榊原会長が大手銀に苦言 ベア見送り方針で
更新経団連の榊原定征会長は4日、首相官邸で開催された官民対話終了後、記者団の取材に応じ、三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行などの大手銀行3行の労働組合がベア要求を見送ることで調整していることに対し、「賃上げで消極的や後ろ向きになるのはよく考えてほしい」と、苦言を呈した。
この日の官民対話では、安倍晋三首相が榊原氏や日本商工会議所の三村明夫会頭らに「2度あることは3度ある」とし、過去2年間に続いての大幅賃上げを、今年の春闘でも実現させるよう改めて要請。榊原氏は、「賃上げ要請を継続していく」と応えた。
これを踏まえ、榊原氏は大手3行の労組が、日銀のマイナス金利の影響や株式市場などの混乱などを見送りの理由としていることに対し、「国際金融市場の不安定な動きは、実体経済を反映したものではない」と評価し、賃上げを見送る理由にはならないとの認識を記者団に示した。
大手3行のベア見送り方針には、連合の神津里季生会長も批判している。
