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マレーシア国民車破綻危機 プロトン、提携先探し急務

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マレーシア国民車破綻危機 プロトン、提携先探し急務

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 マレーシアの国民車メーカー、プロトンが、長引く売り上げ低迷から経営破綻の危機に直面している。政府による15億リンギット(約392億円)の低利融資や優先株の引き受けで急場はしのいだが、自力再建は困難との見方が強い。外資の新たな提携先探しが急務だ。

 プロトンの原点はマレーシア発展の礎を築いたマハティール氏が首相在任時の1980年代にぶち上げた「国民車構想」。三菱自動車との技術協力の下、85年に第1号の小型車が誕生した。政府の税制優遇にも助けられ、93年には74%のシェアを獲得。完成車の輸出先は一時、55カ国に上った。

 だが、独自開発路線を強め品質問題が取り上げられたことや、外国車への関税が引き下げられ価格競争力が低下したことで、その後の売り上げは減少の一途をたどった。今年5月のシェアは11.3%で、ダイハツ工業が出資する第2の国民車メーカー、プロドゥアの34.1%に遠く及ばない。

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