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【飛び立つミャンマー】高橋昭雄東大教授の農村見聞録(52)

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【飛び立つミャンマー】高橋昭雄東大教授の農村見聞録(52)

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 セーユェッジー(葉タバコ)はミンジャン郡の村々で栽培されるが、タナペッは遠く離れたシャン州南部の山間地で少数民族パオ人の手によって作られる。2000年にこの地をトレッキングして、パオの村に滞在したことがある。囲炉裏(いろり)のある板張りの居間の向こう側の土間には、大きな長いかまどがあって、その上には丸い鉄板が8枚ずつ2列に並べられていた。タナペッの木から摘み取った葉をこの鉄板に並べ、下から薪を燃やして加熱し、ペラペラになるまで乾燥する。このようにしてパオの村々で加工されたタナペッは、シャン州南部の中心都市であるタンウジーに集められ、竹籠に詰められて、300キロの道のりを経て、ミンジャンの町にやってくる。山地のタナペッと平原の葉タバコ、少数民族パオ人と基幹民族ビルマ(ミャンマー)人の会合によって、セーボーレイッは生まれるのである。

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 葉巻製造所はセーレイッコウン(コウンは低い椅子や机を意味する)と呼ばれ、セッヨウン(工場)という単語が入らない。葉タバコの粉砕過程で小さな機械を用いる程度で、バナナ、パイナップル、タマリンドなどを発酵させた酢で、この粉砕された葉タバコに香付けする作業、その後のロースト加工、タバコ以外の植物との混合、そしてトウモロコシの包葉で作ったフィルターを付けてタナペッで巻く核心部の作業、さらにはこれらの品質チェックおよびパッキングと、ほとんどが手作業で行われるからであろう。

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