原油高騰、暮らしにも影響 米政権がイラン産輸入停止の「踏み絵」
更新実際、今月3日のニューヨーク原油先物相場は、イラン産原油の供給減への懸念に加え、リビアの国営石油会社が2カ所の港で原油の積み出しをできなくなったと伝わったことが材料視されて一時、指標の米国産標準油種(WTI)の8月渡しが1バレル=75.27ドルと2014年11月以来、約3年7カ月ぶりの高値水準をつけた。
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みずほ証券の津賀田真紀子シニアコモディティアナリストは「OPEC加盟国の生産能力はそれほど余裕がない」と指摘する。2014年以降の原油価格低迷を受け産油国の設備投資が鈍った影響から増産余地は限られるとの見方だ。
石油元売り会社幹部も「原油価格は上昇傾向が続く可能性が高い」と予測する。投機マネーが混乱に乗じ原油相場に流入する展開が考えられるためだ。
原油価格と連動して液化天然ガス(LNG)が値上がりすれば、電気やガス料金もじわりと上昇する恐れがある。
日本政府は従う立場
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、日本の原油輸入量のうちイラン産は約5%。「いきなり供給不安になってパニックが起きることは考えにくい」(担当者)というものの、市場は不透明感を増している。
イランの原油輸出は、かつての核兵器開発疑惑に伴う制裁下の日量約100万バレルから200万バレル超に急回復した。米国の今回の措置は、イランにとって経済再建の生命線を絶たれることを意味し大打撃となる。
