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液体に向精神的成分 フレーバー電子たばこ、肺疾患急増で規制の動き

 未成年への広がりに同研究所のノラ・フォルコウ所長は声明で「こうした装置の使用は公衆衛生上の危機となっている」と警鐘を鳴らしている。

 フレーバーは若者の関心をひきつけるためだとの批判が高まり、トランプ米政権は9月11日、フレーバー付きの電子たばこの販売を禁止する方針を公表。トランプ氏は「電子たばこは非常に危険だ。人々が亡くなっており、われわれは強力な規制を導入する」と強調した。米誌タイム(電子版)によると、すでにミシガン、ニューヨーク、マサチューセッツ、ロードアイランドの4州で販売などが禁じられている。

 一方、批判が集中しているのが、米国で電子たばこのシェアが7割以上とされる大手電子たばこ企業「ジュール・ラブス」。同社の売り上げの大半を占めるのがフレーバー付きであるためだが、若者向けブランドを確立するためソーシャルメディア上で影響力がある人物を使ったり、電子たばこの吸引を文化的現象に仕立てようとしたとの批判も出ている。

 米ニュースサイト「アクシオス」によると、ノースカロライナ州の司法当局は5月、同社が若者をひきつけるための販売戦略を立てたとして提訴。新たな紫煙に向けられる目は厳しさを増している。

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