ローカリゼーションマップ

欧州文化をより深く知らないと…日本のビジネスは道を外しかねない

安西洋之
安西洋之

 さて、今、ぼくはこのテーマについてどう考えているだろうかと振り返ってみた。

 10数年前よりも、日本のお金で主導するヨーロッパ研究の需要は大きくなったかもしれない。経済的市場規模の問題ではない。今やワシントンよりも欧州委員会があるブリュッセルが、世界のロビー市場の中心地になっているとの現実がある。

 どう世界が転んでも、比較的安定した価値観を基盤に世界をリードする意見形成の場の「裏事情」を知らないと、日本のビジネスが大きく道を外す可能性が高まっている。

 特に、今回のウイルスの問題で経験したように、明日の行方が見えないとき、人々の反応の仕組みをよくおさえておくのが有利だ。「このような向きの場合、どのような選択肢を今の人々が提示してくるだろう」との見立てができるのとできないのでは、結果に大きな乖離がでる。

 つまり意見形成の現場にあるリアルな動向とその背景をどれだけ把握しているか? が鍵である。それにはヨーロッパにあるレストランのメニューの変化に嗅覚が働く人たちと仲良くなっておかないといけない。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
Twitter:@anzaih
note:https://note.mu/anzaih
Instagram:@anzaih
ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。

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