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国際社会で広がる台湾支持、世界に貢献する「善良なパワー」

良好な関係のバトンを次世代に

日本台湾交流協会、会長・大橋光夫

 台湾の双十節を心よりお祝い申し上げます。台湾は、日本にとって、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、心と心の通じ合う大切な友人です。

 昨年行われた世論調査によると、日本に親しみを感じると回答した台湾の方の割合は70%、台湾に親しみを感じると回答した日本の方の割合は75%でした。こうした心の距離の近さを反映して、日台間の人的往来も過去最高を更新し、昨年は双方向で延べ706万人に達しました。

 昨年の双十節からの一年を振り返りますと、世界的な大きな変化とともに、日台の絆と可能性を強く実感いたしました。

 新型コロナウイルス感染症では、台湾から温かい励ましと支援をいただきました。また、防疫に対する台湾の豊富な知見と果断な取り組みは日本を含む国際社会で大きく注目されました。

 7月30日には李登輝元総統がその生涯の幕を閉じられました。生前、李元総統は今日の自由で民主的な台湾の礎を築き、日台関係の発展に一貫して情熱を注いでおられました。

 年初の総統選挙では歴代最多得票数で蔡英文総統が見事再選されましたが、こうした民主的かつ円滑な総統選挙の実施は、まさに李元総統がまかれた種が台湾の方々に育まれ結実したものといえるでしょう。

 2014年6月13日。私にとって永遠に忘れられない日です。この日、私は李元総統のご自宅に招かれたのですが、李元総統は私の手をずっと固く握りしめられました。その手の力強さに、これからの日台関係を託すという李元総統からの激励を、しかと受け止めました。

 こうした李元総統のご遺志を引き継ぎ、世界に誇れる良好な日台関係のバトンを次世代に手渡すべく、当協会としましては青少年交流事業をはじめとするさまざまな活動を通じて、引き続き尽力していく所存です。

 最後に、日台友好にご尽力いただいている全ての関係者の皆さまに敬意を表するとともに、日台の交流のさらなる発展と協力の一層の強化を祈念して、お祝いの言葉とさせていただきます。

コロナ禍でも日本食で旅行気分 料理教室やテレビ番組が好評

 9月9日の昼、台北市中心部にある日本食品を扱うスーパー「第一名店」で、日本料理教室が開かれていた。近くに住む主婦ら約20人が真剣な表情で講師の話を聞き、メモを取っていた。

 オーナーの王義郎(おうぎろう)さんによると、コロナ禍でも売り上げは好調で、昨年より約15%増えた。売れ筋はポン酢やラー油など日本から輸入した調味料だという。「料理法も教えてほしい」と要望が相次ぎ、教室を開いた。王さんは「自宅で調理する機会が増えたため、健康志向の日本料理に人気が集まっているのではないか」と分析する。

 初めて料理教室に参加したという会社員の杜俊賢(としゅんけん)さんは「外出が減り日本のテレビドラマを見る機会が増えたので、その中に出てくる料理を食べたくなった」と話した。杜さんが一番好きな番組は「孤独のグルメ」だという。

 杜さんと同様、テレビの影響から日本料理が好きになった人は少なくない。台湾のケーブルテレビには、日本の番組だけを流すチャンネルがいくつもあり、日本の「どっちの料理ショー」は何度も放映されて主婦層に人気を博している。

 台北市内にある複数の有名な日本料理店も最近、予約がなければ入れないほどの人気になっている。台湾からは2016年以降、年間400万人以上が観光で訪日していたが、コロナ禍で気軽に日本に行けなくなったため「日本料理店で『旅気分』を味わっている」と説明する研究者もいる。

 横浜名物の「シウマイ」で知られる「崎陽軒」は8月、台北駅に海外1号店をオープンさせた。台湾人になじみのある中華料理のはずなのだが、「日本的なうまみがある」と、連日のように長蛇の列ができている。

(提供 台北駐日経済文化代表処)

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