社会・その他
まるで「オフィス難民」…大阪の中心部、訪日客増・人手不足で物件需給逼迫
大阪市内の複数の不動産業者によると、梅田のオフィス相場は数年前まで1坪(約3.3平方メートル)1万5千円ほどだったが、今年は2万円台に上昇したという。難波も1坪8千~1万2千円の相場が1万5千円まで上がっている。
家賃上昇は、オフィスビルの収益力を引き上げる。
不動産サービス大手、ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)関西支社キャピタルマーケット事業部の秋山祐子ディレクターは「外資の大型取得はオフィスビルに移行している」と指摘する。
大阪の賃料は上昇しているが、香港や英ロンドン、米ニューヨークなど世界の大都市と比べれば相対的に安い。リーマン・ショック前の価格水準を「100」とした場合にはまだ「84」と伸びしろを残す。「海外のファンドは世界規模で投資先を探している」(秋山氏)という中、投資熱は冷めそうにない。
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大阪市中心部では来年以降、大型の複合ビルの完成が相次ぎ、都心部への集中を一段と促す可能性がある。
来年1月には、大阪市内を南北につなぐ大阪メトロ御堂筋沿いに「オービック御堂筋ビル」(同市中央区)が完成。令和4(2022)年春には阪神百貨店梅田本店の建て替えに伴う「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」(同市北区)、同年10月には「日本生命淀屋橋ビル」(同市中央区)が完成する。
さらに5年度内に大阪中央郵便局跡地に複合ビルが建てられ、翌6年にはJR大阪駅北側の再開発地区「うめきた2期」のまち開きを控える。
大型ビルの建設で、オフィスの需給逼迫はいったんは緩和しそうだが、不動産サービス大手「CBRE」などは、都心部の物件への人気を背景に、賃料の高止まりは続くと予測している。