元受付嬢CEOの視線

実践したのに嫌味? クールビズは企業ブランドも左右する

橋本真里子
橋本真里子

 制服や衣装と同じようにビジネスシーンで身に付けるものもセンスは非常に重要です。その会社のイメージやブランディングにもつながります。せっかく新しい試みでいい評価を得られる機会なのに残念なポイントがある…。ポロシャツを取り入れる際に、全身のバランスを考えてルールを決める。これはビジネスにおいても同じことが言えると思います。どこか一部だけを改善したり強化しても意味がない。会社全体でバランスを見ながらアップデートしていく。クールビズにも同じことが言えると思います。

苦手意識を逆手に クールビズ・ファッションお悩み解消法

 とはいえ、もともと服選びが苦手な人にとってクールビズが推進する「軽装化」は苦痛にもなり得る取り組みなのかもしれません。毎日スーツさえ着ていればあれこれ言われなかったのに、少しカジュアルダウンしたら自分のセンスを試されるという側面もあるからです。そんな方に「クールビズ・ファッションお悩み解消法」として提案したいのはこの2つです。

 ひとつはアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏のように、毎日同じ服を着ることです。「○○さんといえば…」と、自分自身を象徴するお決まりファッションにしてしまうのです。営業や渉外をご担当されている方なら、お客様の記憶にも残りやすいかもしれません。

 もうひとつは、雑誌やネットで特集されているクールビズ・ファッションを参考にすることです。シンプルながら、意外と発見や気付きがあると思います。クールビズをきっかけに、いつもの自分なら手に取らない新しいアイテムや形を取り入れてみましょう。私は最近、私生活でよく歩くようになったためスニーカーを履くことが多くなりました。仕事でもスニーカーを格好良く履きこなしたいと思っていた時に「スニーカー特集」の女性誌を目にして思わず買ったことがあります。私にとって、いまではスニーカーもビジネススタイルをつくる大事なアイテムのひとつです。


 クールビズという言葉が定着したからこそ、改めて考える機会が減っていると思います。客観的に考えてみると真冬にTシャツに違和感があるように、真夏にスーツ・ネクタイも違和感をおぼえませんか。受付嬢のように制服があるお仕事ではないのであれば、毎日着用するビジネスファッションも楽しんでもらいたいと思います。そしてせっかくクールビズという習慣が根付いてきているので、単純に実践するだけではなく、クールビズから自身や会社をブランディングしてみてはいかがでしょうか。

橋本真里子(はしもと・まりこ)
橋本真里子(はしもと・まりこ) ディライテッド株式会社代表取締役CEO
1981年生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。長年の受付業務経験を生かしながら、受付の効率化を目指し、16年にディライテッドを設立。17年に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら

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