第7回 ダブりなく考える<応用演習>
この連載では、子供にロジカルシンキングを教える学習塾ロジムの主宰・苅野進が、SankeiBiz読者のみなさんに、ビジネスパーソンにとって重要なスキルであるロジカルシンキングの基本スキルを伝えていきます。
前回学んだ「ダブりなく考える」を、実際に問題を解きながら復習し、身につけていきましょう。まずは前回の復習です。
「ダブりなく考える」の基本を復習
「考えのダブり」とは
同じものを分けて考えてしまうことで、二重に対策を講じてしまい、非効率が発生すること
例えば…
顧客を「20代若者」「ファミリー層」「シニア層」などと分けてマーケティングを考えた場合、「20代のファミリー層」に対して別のアプローチが二重に行われてしまうことになる
図にして整理
考える際は、下のようにベン図に落とし込むと便利です。
では問題に移ります。
問題1
あるショッピングモールが顧客を
- A近隣に住んでいる層
- B車で来店する層
- C車では来られない層
と分類してサービスを考えようとしています。この分類に「考えのダブり」がないか確認してみましょう。
問題1の解説
復習の例でも紹介したように、分類のモレ・ダブりを確認するにはベン図を用いるのが有効です。また、それぞれの分類を掛け合わせたもの(20代若者×ファミリー層=20代のファミリー層)を文章化してみて、存在するかどうかをチェックするのも良いでしょう。
問題1の分類を掛け合わせてみると、
- A近隣に住んでいる層×B車で来店する層=近隣に住んでいて車で来店する層
- A近隣に住んでいる層×C車では来られない層=近隣に住んでいて車で来られない層
が存在しますのでダブっていることになります。
したがって解答は次のようになります。