問題2の解答例
- 解答例1:
- 日本でも流行するから、すぐに代理店契約を結ぶべきだ
- 解答例2:
- 商品Aについてはもう間に合わないだろうから、次の流行を探るべく調査チームを送る
- 解答例3:
- このような情報にすぐに対応し、似た製品を生産できる工場を探す
資料となっている事実はあくまで結論を出すための事実です。常に「そこから言いたいことは何か?」まで考えることが必要です。この例では、そこまでしっかりと提案しないと、他の誰かに任せてみようと判断され、チャンスを失うことにもなりかねません。
問題3
次の人事部からのプレゼンテーションを読んで、「意図」を実現するという視点で添削してみましょう。
新人が3年で辞めてしまうという傾向は我が社でもよく見られます。新卒の採用コストを考えると看過できるものではありません。近頃の若者は会社に求めるものが変わってきているといいます。教育・給与など我が社の人事制度は40年ほど前からほとんど変わっていないので、新しくすべきです。
問題3の解説 「意図」は明らかですが…
「古い人事制度を新しくすべき」という「意図」は表明されていますが、このような「総論賛成」的なものは、実行フェーズでの様々な制限が問題になるがゆえに実現していないものです。よって、総論賛成の企画書から進んで具体的にどのようなリソースが必要なのかを明らかにすると、実際に企画が「動く」議論をすることができます。
- ~という企画です
- ↓
- ~という企画を実行したいので、みなさんに○○○をして欲しい
問題3の解答例
解答例: プレゼンの最後に以下を追加する
- 例1:
- つきましては、同業者の人事制度改革に実績のあるコンサルティング会社に依頼する予算を承認して頂きたく。
- 例2:
- つきましては、人事部と各部署からの応援人員からなるプロジェクトチーム立ち上げの許可を頂きたく。
- 例3:
- 採用上の競合であるB社の人事制度を参考に、新しい若手教育制度を考えましたので、実行の許可を頂きたく。
「どう動くか」も同時に考える
「若手は情報を集めるのが仕事であり、考えるのは上の仕事」という考え方から卒業することがみなさんが付加価値を出せる人材へと成長する必須の第一歩です。「この情報・現状把握からどう動くべきか?」という視点を常にもって過ごして下さい。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら