ではなぜ成功している経営者の方々に、こうした結晶性知性を高めることが得意で身についている人が多いのでしょう? それは彼らが、「結果期待」=「こうすればうまくいく」というイメージを持っていて、かつ「効果期待」=自分はその行動を常に取ることができると思えるマインドセットを身につけているからなのです。
例えばダイエットについて、「週に2~3回、1時間程度の有酸素・無酸素運動をして、食事を毎日2000キロカロリー以内に抑えれば、数カ月内に適正体重に戻すことができる」という「結果期待」を知っていて、これを自分はいざとなったら実行することができるという「効果期待」を持っていれば、その人はいつでもダイエットに成功することができるという訳です。
このダイエットの例でピンとくると思いますが、行動をしっかり行い成果を得るためには「結果期待」だけではだめで、「効果期待」を持てることにこそ鍵があるのです。心理学者のアルバート・バンデューラは、望ましい行動を取るためには「効果期待」こそが大事だということを突き止め、それを「自己効力感」と名付けました。仕事の成功には自己効力感が大きく影響することがわかっているのです。
自己効力感を高める4つの方法
バンデューラは、自己効力感を高めるには下記4つの方法があるとしています。
- 成功体験(努力の上での直接的な成功体験)を与える
- モデリング(代理経験=間接的な成功体験)を与える
- 説得する
- 生理的・感情的状態をよくする(生理的高揚や肯定的な気分)
成功体験を得るには、安易な褒めや容易なレベルの達成ではだめです。大した努力もせずに褒められても、自己効力感は高まりません。忍耐強い努力によって障害に打ち勝つ経験が必要です。上司が部下に対してという観点では、多少困難な課題を与えつつ、サポートしながらなんとか成功に導く、といった仕組み・取り組みが必要です。
モデリングは、先人の成功例をみるとか、理想のイメージとなる上司・先輩・メンターを持つなどで疑似体験=シミュレーションをすること。
説得とは、「自分はやればできる!」という自己説得(自己暗示)。上司なら部下に「君ならできる」という期待の言い聞かせを行うことですね。
生理的・感情的状態をよくすることは、ベースのコンディション作りとして非常に重要です。健康的な精神状態であれば、物事に積極的に取り組めますし、逆に落ち込んでいたりネガティブな感情状況ではパフォーマンスはガクンと落ちることはいうまでもないでしょう。
仕事のできる人、成功している経営者などを見れば、この4つについて総出動できる人であることが分かると思います。あなたは幾つ、実行できていますか?
成長、成功する人は、「やれるだろう、やりたい!」→実行→「やれた!」のサイクルをどんどん回しながらスパイラルアップしていく人です。あなたも2020年、この成功サイクルに入り、日々回し続け、これからの10年、大きく成長し活躍し続けましょう!
【社長を目指す方程式】は井上和幸さんがトップへとキャリアアップしていくために必要な仕事術を伝授する連載コラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら