ブランドウォッチング

5G時代のスマホ競争 ソニーXperiaは日本ブランドの牙城を守れるか

秋月涼佑
秋月涼佑

 機能デザインで差がつかないからこそブランド力

 あらためて生活者視点でスマホの製品群を見ると、今や、あまりにも高度に機能が突き詰められた結果、どのスマホも機能面やデザイン面で大きな差を感じなくなりました。しかも多くの場合実際にはカバーをして使うのですからなおさらです。でも逆に言えば、だからこそブランド力。ブランドに対する生活者の思い入れや愛着が機能する市場であると言えます。

 アップルiPhoneの圧倒的なブランド力は言わずもがなですが、サムスンのGalaxyも世界多くの市場でアップルに次ぐブランド力と評価されています。

 実際サムスンは、東京2020オリンピックではトップレイヤーのスポンサーに名を連ねていますし、過去には30秒CM1本が数億円と言われる米スーパーボウルへの広告出稿でも話題となるなど、アグレッシブなマーケティングを営々積み重ねていることで知られています。

 そんな世界市場の激しさの中、日本ブランドのスマートフォンが存在感を発揮できずもはや新製品発売さえできない状況はやはり寂しいという他ありません。確かに、海外ブランドスマホにしたところで日本製の部品が多く使われているわけですが、やはり商品企画、デザイン、マーケティングという最終製品としての魅力を世に問うことこそメーカー冥利というものだと思います。しかしながら今や、製品力だけでなく世界規模でのブランディング力、マーケティング力を備えてなければ、自国市場での上市さえままならない時代ということかと思います。

 ソニーにしたところで、株主の半数以上が外国籍の押しも押されもせぬグローバル企業であるわけですが、日本で創業し歴史を重ね、日本に本社を置き、今でも日本人がイニシアチブをとりながら活動している企業であるとは言えるはず。だとすれば、少しは応援したいと考えるのも人情ではないでしょうか。特に、スマホ事業については厳しい市場環境の中で収益化に苦戦していると聞けば、なんとか日本製スマホの牙城を守り抜いて欲しいと考えてしまいます。

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