グローバルブランドだからこそ国旗を背負う
やはり、世の中のブランドは生まれ育った国に多かれ少なかれ影響を受けていると思います。もちろん偏狭なナショナリズムなど論外で、例えばスウェーデンの自動車メーカーボルボなどは中国企業を株主に迎えてむしろのびのびとスカンジナビアの文化を昇華させる製品を生みだすなど、そこはグローバル市場経済の良きダイナミズムありきが大前提です。とは言え、発祥以来の歴史、文化、イニシアチブをとっている社員の国籍バックグラウンドなどがそのブランドのアイデンティティに影響を与えると思いますし、そしてまたその多様な価値観に基づき開発された製品だからこそ世の中を豊かにしているのだと感じます。
「なぜそのブランドを選ぶのですか」という内容の調査をすると、どんな製品でも「信頼」「信頼できるから」。必ずと言って良いほど筆頭に上がる回答です。
いつも「信頼」が指しているものはなんだろうか、と悩むのですが、やはりそのブランドがもつ歴史でありストーリーなのだろうと解釈しています。ある人の性格、見た目、プロフィール一切合切を示す言葉に「人となり」と言いますが、まさにブランドとは製品にとっての「人となり」なのではないでしょうか。そうとなれば、どこで生まれ、どういう文化で育ったのかはやはりアイデンティティを判断する大きな要素です。
確かにソニーらしさを感じるXperia最新機種
あらためて5G対応をうたうソニーXperiaの最新機種(Xperia1Ⅱ)を見てみると、Photo Proというカメラ機能があり、シャッタースピードやISO値をマニュアル設定できるなど、使いこなすことが楽しみになるようなこだわりの機能が付属しています。
そして特に私が、ソニーらしさを感じる部分にはハイレゾ音源に対応していることもあります。やはり音響メーカーから出発し音楽レーベルももつソニー、ウォークマン以来の音楽をモバイルし良い音で聴くという領域では頑張って欲しいと生活者目線でも感じます。最近ソニーは月額定額制サブスクリプション型のハイレゾストリーミングサービスmora qualitasのサービスも開始しています。8月中はキャンペーンでXperia購入者初月無料とのことですが連動していけば、現時点でアップルと比べてもアドバンテージあるユニークな組み合わせとなるはずです。
世界市場にソニーブランドを打ち立て日本の高度成長期を牽引したソニー。今再び、世界市場に通用するブランディングの底力を見せて欲しいと思います。
【ブランドウォッチング】は秋月涼佑さんが話題の商品の市場背景や開発意図について専門家の視点で解説する連載コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら