ローカリゼーションマップ

「知の巨人」の多用に違和感 権威主義の新しい皮が必要とされている結果か

安西洋之
安西洋之

 多くのことが試行錯誤で前進するしかなく、目的地自体も明瞭に見えないところで歩んでいくしかない。だから面倒を避けるためにこういう目的地と方法があるとも喧伝される。

 そして、これらの一つ一つが「善意からの発意」なのだ。少なくても表面的にも、喧伝する本人の口ぶりもそうなのだ。

 だが、この複雑な状況で、どれが悪い事態に通じる導火線であるかを見極めるのが至難の業であるため、「まあ、とりあえずやってみよう」となる。それは積極性という意味で大いに結構なことだが、1つの示唆が可能だ。

 他人よりも自分がよく分かるエリアとサイズでの試行錯誤に狙いを定めることだ。自分がよく分かっているエリアなら、いずれにせよ「あなたにしかできない」。それでも十分に複雑怪奇な事態を目にするはずだ。

 さて、このぼくの示唆も「地獄に通じる善意で舗装された道」にある特徴だろうか? 正直言って、ぼくも分からない。その可能性があることを常に頭の隅においておくしかない。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
Twitter:@anzaih
note:https://note.mu/anzaih
Instagram:@anzaih
ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。

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