働き方ラボ

就職・転職活動を効率的に進めるスマホ「フル活用術」

常見陽平
常見陽平

 iPhoneの場合、時期・場所などでソートをかけられる。これが、新卒のエントリーシートで「学生時代に力を入れたこと」を書く際にも、職務経歴書で自分が取り組んできた仕事をまとめる上でも便利である。新卒のエントリーシートでは、「頑張ったこと」に関する写真を貼り付けることもできるが、その「お宝写真」「勝負写真」を探す際にも使える。学校、職場、アルバイト先などの場所を指定して写真を検索できるのも便利である。iPhoneの場合、写っている人を検索することも可能だ。自分の写真はもちろん、一緒に何かを取り組んだ人を軸にして写真を探すこともできる。

 この写真だが、とにかくパラパラと眺めるだけでも有効である。単に思い出を振り返るだけではない。エントリーシートや職務経歴書にいかにも書きたくなる成功体験だけではなく、日々大切にしていたこと、忘れていた想いなどを棚卸しすることができるからだ。このような「なんでもないようなこと」に、適職発見のヒントがある。私はこれを「THE虎舞竜 ロード理論」と呼んでいる。なお、この理論は、企業が自社の魅力を抽出するのにも当てはまり、私は人事担当者向けのセミナーなどで紹介すると、30代後半以降の人は大きくうなずき、納得する(若い人にはだんだん通用しなくなった)。

 業界・企業研究はググらない 時代はプラットフォーム検索

 次に情報収集である。業界・企業研究にスマホは便利だ。もちろん、求人サービスや、各種ニュースサイトは使えるのだが、ここは切り口を変えてみよう。10数年前、当時のネットスラングで「ググレカス」というものがあった。Googleで検索して調べろ(それからモノを言え)という意味だった。ただ、数年前から言われるようになったのは「ググってもカス」である。検索結果が膨大になっているし、検索対策が過度に進んだがゆえに、最適な情報にたどり着きにくい状態になった。

 ここでは、検索の対象をかえてみよう。これは就職・転職活動の情報収集に限らないが、あえてGoogleで検索しないのがポイントだ。TwitterやYouTubeを活用し、企業名などで検索することをオススメする。それぞれアクティブなプラットフォームなので、最新の情報が転がっている。YouTubeの場合、経営者や社員のインタビューが投稿されていたりもする。移動時間の情報収集にピッタリである。

 エントリーシート、職務経歴書の下書きを作成するのにもスマホを活用したい。各種メモアプリやクラウドツールを活用し、あいている時間に下書きをする。キーボードによる入力より、スマホのフリック入力の方が早いという人もいることだろう。さらに、音声入力を使う手もある。キーボードよりこれらの入力の方が早く、しかもアイデアレベルのことも記録しておくことができる。これをPCなどで編集しよう。なお、書き溜めたものは面接の前に読み返すなどという活用も可能だ。

 オンライン面接も定着しつつある、今日このごろ。来春入社の新卒採用においても、経団連企業の約6割が最終面接までオンラインで完結したという。この練習にもスマホは便利だ。カメラの自撮りで練習すると、自分の言動や姿勢を簡単にチェックできる。友人・知人とZOOMなどで練習することも可能だ。

 新しいiPhoneを買うあなた。スマホのフル活用で納得内定を。

常見陽平(つねみ・ようへい)
常見陽平(つねみ・ようへい) 千葉商科大学国際教養学部准教授
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部准教授。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちら

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