巧い頼み方の心理学的ステップとテクニック
前回・今回とお届けした、頼み方についての話。皆さんに今日から実践いただくために、巧い頼み方の心理学的ステップとテクニックがありますので、ご紹介しておきましょう。
まず、誰かに助けてもらうために必要なステップ。これは4つあると言われます。
ステップ1:「相手に気付かせる」
ステップ2:「助けを求めていると相手に確信させる」
ステップ3:「助ける側がなぜ今回助けなければならないのかを理解する」
ステップ4:「助ける人が、必要な助けを提供できる状態でなければならない」
きちんと頼む、明確に依頼する。当たり前のことですが、案外これがしっかりできている人は少ないかもしれません。もごもごしがちですが、前回の記事でお伝えした通り「相手はこちらが思っているよりもはるかに助けてくれる場合の方が多い」ので、堂々と頼みましょう。
実際に助けを求めるときには「仲間意識」「自尊心」「有効性」の3つの<人を動かす力>を用いて適切な頼み方をすることが肝要です。
「同じチーム・同じ目標を追っている」人に依頼し、相手に「自分は親切な人である」と思わせるように頼み、「自分がしたことで何かが変わった、影響を与えた」という手応えを感じてもらえるようなフィードバックを行うのです。
人間の行動の動機づけに関する研究で、大きな貢献を果たしている心理学者、E・トーリー・ヒギンズは、有効性を感じたいという欲求(自分の行動が結果に影響を与え、目標を達成したことを把握すること)こそが、人を積極的に行動に向かわせ、人生を有意義なものにするのだと主張しています。これを満たすフィードバックをしっかり行うことで、あなたが次に何かを依頼するときにも、その人は必ず力になってくれることでしょう。
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社長になる上司は、気持ちよく人に仕事を頼み、動かす力を持つ人です。依頼における「効果的アプローチ」と「落とし穴」とをしっかり把握しておきながら、日々のマネジメントにおいて、大いに様々な人たちからの助けを受けてビジネスを進めましょう。
【社長を目指す方程式】は井上和幸さんがトップへとキャリアアップしていくために必要な仕事術を伝授する連載コラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら