以前「独立してフリーランスになるか悩む人」について書いたが、その時は「フリーになればいいでしょ?」と書いたものの、今は考えが変わった。
フリーランスのメリットとデメリット
新型コロナウイルス・ショックを経て、会社員が強い時代になり、私のようなフリーランスの持つ優位性が減ってきたのである。ここでは「会社員という勤め方を変えたい」と考えている方々に対し、フリーの立場からメリットとデメリットについて現状を説明する。
【メリット】
・時にドッカーンと大きく稼ぐことができる
・イヤな上司や同僚がいない
・通勤不要
・「定時」がないため、好きな時間に仕事ができる
・様々な仕事を自らの嗜好で選ぶことができる
・キャリアは自分で決められる
・名が売れれば知り合いがとんでもなく増える
【デメリット】
・収入が安定しない
・社会的信用度が低い
・年齢を経るにつれて仕事が減る
・仕事を教えてくれる人がいない
・売れないと知り合いがまったく増えない
・愚痴や悩みを相談する相手がいない(いたとしても、同じような境遇の人がいないため、相手があまりピンとこない)
これらを背景に、なぜ今は考えが変わったかといえば、コロナによりフリーの大きなメリットだった「通勤不要」がなくなったのだ。同時に、企業が外注を抑える傾向も出てきたため、デメリットの部分が非常に強くなってしまった。基本的なフリーのメリットは「会社員程度には稼げる人」という前提があってのものだったが、それが失われてしまえばデメリットが強調されることになる。
コロナにより、会社員にとってストレスだった「通勤」がかなり減ったのを見て、私は「会社員最強じゃん」と思うようになった。現在私は佐賀県唐津市在住だが、たまたま会社員時代の同期が唐津に住んでおり、福岡の支社(厳密には別会社になっている)に所属している。
彼は週に1~2回通勤をし、他の日は自宅・馴染のカフェ・ファミレス等でリモートワークをしている。それでいて成果はあげているし、安定した給料ももらえている。まさに最強の人生ではないか!と思うことしきりである。こういった実例を間近で見ていると、フリーの不安定さというものが際立っていると感じられるのである。
そして、かつて存在した「35歳転職限界説」はもはやなくなっており、私と同世代(40代後半)でも次々と転職に成功している。彼らが優秀というのもあるのだろうが、転職と年齢はあまり関係なくなっているらしい。となれば、会社員にとってのデメリットの一つだった「イヤな同僚・上司から離れられない」も解決できることとなる。