ビジネストラブル撃退道

今の会社員は「最強の人生」 フリーの私がそう思うようになったワケ

中川淳一郎
中川淳一郎

会社員になることの“強み”

 あと、ここからは私の話になるのだが、フリーになるにしても一度は会社員になってみるのも悪くない。というのも、私は1997年に新卒で入社し、2001年に辞めた。しかし、未だにその会社の人との接点はあり、仕事をもらうだけでなく、一緒に食事などもするし、自宅を訪れたりもするし、上司の墓参りにも一緒に行く。

 若い頃、同じ職場で苦労をした先輩に加え、私の退社後に紹介された若者も先日大きな仕事を発注してくれた(本当に大きな仕事!)。そんなこともあるので、とりあえずフリーになるのもいいが、とにかく円満退社を心がけ、その後も同社関係者と接点を持つことが大切である。まさか4年しかいなかった会社の人々と20年後も一緒に仕事をしているとは思いもしなかった。

 会社員にはもう1つの強みがある。退職金だ。さらに、社員持ち株会などもあり、フリーになって20年、今さらながら(安定した会社の)会社員というものの強さを感じてしまうのだ。

 そうした点も踏まえて独立は考えた方がいい。もしもこれから数十年にわたり、会社員よりも稼げる自身があるならば独立すべきだろう。ただし、失敗したとしても、上で述べたように、今は転職がしやすい時代である。私がフリーになった頃よりもセーフティネットはしっかりしているため、一度試すのも悪くない。

 まさか20年フリーであり続けた私がコロナにより「会社員っていいじゃん」という考え方になるとは……。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう) ネットニュース編集者
PRプランナー
1973年東京都生まれ。1997年一橋大学商学部卒業後、博報堂入社。博報堂ではCC局(現PR戦略局)に配属され、企業のPR業務に携わる。2001年に退社後、雑誌ライター、「TVブロス」編集者などを経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『謝罪大国ニッポン』『バカざんまい』など多数。

【ビジネストラブル撃退道】は中川淳一郎さんが、職場の人間関係や取引先、出張時などあらゆるビジネスシーンで想定される様々なトラブルの正しい解決法を、ときにユーモアを交えながら伝授するコラムです。更新は原則第4水曜日。アーカイブはこちら

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング