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誰もが気軽に「脳ドック」を受診できる社会を目指す スマートスキャンの展望 (1/2ページ)

東京21cクラブ
東京21cクラブ

 「Founders Night Marunouchi」は、スタートアップの第一線で活躍する経営者から学びを得ることを目的に、三菱地所が運営する起業家支援コミュニティ「東京21cクラブ」と、イベント・コミュニティ管理サービス「Peatix」との共同開催のイベントシリーズです。2019年10月より月2回、新丸ビル10階にある東京21cクラブにて開催しており、2020年4月からはオンラインにて開催しています。

 今年2月10日に登壇いただいたのは、スマートスキャン代表取締役の濱野斗百礼さん。同社は、予防医療の普及を掲げ、低価格で利用できる自費診断の脳ドック健診サービス「スマート脳ドック」を提供するクリニック事業を展開しています。

 濱野さんは、楽天株式会社にて執行役員、同社グループのリンクシェア・ジャパン株式会社にて代表取締役社長を務めた後、2017年にスマートスキャン株式会社を設立しました。

 なぜ脳ドックに注目したのか。そして、脳ドックをどのように普及させていくのか-。Peatix Japan 取締役 藤田祐司さん、東京21cクラブ運営統括の旦部聡志がモデレーターを務め、スマートスキャンが実践するマーケティングの工夫について伺いました。

 誰もが気軽に「脳ドック」を受診できる社会をつくりたい

 濱野さんが脳ドックを知ったのは、楽天で務めていた頃。MRIを保有している医師から「運転従事者で脳ドックを受診している人は少ないため、脳の疾患による運転事故が起こるリスク評価ができていない」という話を伺ったと言います。

 「当時は、脳ドックを1回受診するのに4万~5万円かかり、とても企業が負担できるものではありませんでした。もっと安くしなければ、日本にいる約250万人の運転従事者は受診できない。そういった危機意識を持ったことを覚えています」

 そこで、医師から減価償却が終わったMRIでの診断を1回1万円で20枠もらった濱野さん。楽天会員向けに簡単なメールフォームを作り、「1万円で脳ドックが受診できます」とテストマーケティングを実施したところ、2日間で500人もの応募が集まりました。

 「これはビジネスになる」そう感じた濱野さん。調べてみると、脳ドックに関する事業はほとんど競合がいません。そこで、お客様が受診したデータがストックされていく仕組みをつくることができたら、健康診断のように毎年継続して受診してくれるようになるのではないか、と考えたそうです。

 ビジネスモデルを模索する中で、濱野さんは病院のMRIの空き時間を活用したシェアリングエコノミーを思いつきます。さっそく大きな病院を3件回りましたが、全て断られたと言います。

 「外来受診は夕方で終了し、あとは暇だと思っていました。ところが、実際は入院患者の検査なども行っていて、MRIが空いている時間はありません。また、脳の画像を撮るための放射線技師や画像を読む読影医も必要でした。挙げ句の果てには、『医療機器は健康的な人を撮るものではなく、患者のためにある』と言われ、怒られて帰ってきたこともありましたね」

 さまざまな壁にぶち当たった濱野さんでしたが、実現後の世界を思い描き、どうしてもやりたいという気持ちが勝ったと言います。そして、どうにかしてMRIを購入する糸口と協力してくれる会社を見つけ、楽天を退社。スマートスキャンを創業し、今日のサービスの提供にいたりました。

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