Fromモーニングピッチ

コロナ禍のストレスで男性の悩みも増える メンズウェルネスベンチャーが解決 (1/2ページ)

敬礼寺正隆
敬礼寺正隆

 デロイトトーマツベンチャーサポート(DTVS)です。当社はベンチャー企業の支援を中心に事業を展開しており、木曜日の朝7時から「Morning Pitch(モーニングピッチ)」というイベントを開催しています。ベンチャーが大企業の新規事業担当者や投資家らを前にプレゼンテーションを行うことで、イノベーションの創出につなげるのがねらいです。残念ながら新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のためオンライン開催となっていますが、いずれ会場(東京・大手町)でのライブ開催に戻す予定です。

 モーニングピッチでは毎回テーマを設定しており、それに沿ったベンチャーが登場します。ピッチで取り上げたテーマと登壇ベンチャーを紹介し、日本のイノベーションに資する情報を発信する本連載。今回はFemtech(フェムテック)の男性版、メンズウェルネス特集です。

 精液検査やAGAなど9領域に分類

 Femtechはデジタル時代のライフスタイルや価値観をAIなどのテクノロジーの力を借りて再設計したヘルスケア・ウェルネスのソリューション群のことを指します。これを参考にしてメンズウェルネスのカテゴリーについては、ED(勃起障害)、精液検査、セルフプレジャー(自慰)、メタボリックシンドローム、AGA(薄毛)、コスメティック、睡眠時無呼吸症候群、メンタルヘルス、フィットネスに分類しました。「ヘルスケア」は疾患で、「ウェルネス」はより良い人生を送るために存在するものだと位置付けています。取り扱う領域は男性固有か男性向け(女性より男性に発症しやすい悩みへのソリューション)に限定しました。

 美意識が高いZ世代

 日本では30~40代の男性が内面・外見とも昔に比べると若返っており、それを目指す人が増えている印象を受けています。また、20代以下のZ世代の男性は美意識が高い人が多く、日常的な顔のスキンケアについては8割以上が「行っている」「行っていないが興味あり」と回答しています。こうした動向を裏付けるようにメンズコスメ関連の商品が伸びています。調査会社によると2018年の世界の市場規模は6兆5000億円でしたが、今後も年間平均成長率は約5%と高い伸びを示し、2024年に8兆7000億円まで拡大する見通しです。

 D2C企業が台頭

 とくに最近ではメーカーが自社で開発・製造した商品を、直接消費者と取引して販売するD2C企業が台頭しています。個性で勝負をかけているメーカーが多く、オーガニックを使用した商品や、60秒ケアというコンセプトを掲げ最小限の取り組みによってどこまで美容効果を発揮できるか、といった部分を追求する商品も注目を集めています。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus