コロナの影響でボーナスが激減した! という悲鳴をここ最近立て続けに聞いた。夏のボーナスは減り、冬も微々たるものしか出ないのだという。となれば、副業か節約をする必要が出てくる。
ここではいかに節約をするかを考えてみたい。今、私は佐賀県唐津市に移住すべく引っ越しをしている。3LDKで72平方メートルの部屋を借りていたが、この引っ越しが実に大変であった。ゴミの量がハンパないのである。今回、唐津に持っていくものは家にあったものの多分4~5%ほどだろう。恐ろしいことに95~96%は不要なものだったのだ。
その兆候は分かっていた。この部屋を引き払うと決めた数か月前、普段使っていない食器を大量に友人にあげた。その後は必要最低限の食器を使って自炊料理を食べていたが、まったく不自由がない。
「本当にこれは必要か?」を考える
7年間借りたこの部屋だが、前回の引っ越しから一度も使っていないものが出るわ出るわ。そうしたものは容赦なく捨て、「ちょっと惜しい」と思ったものも全部捨てた。結局、残ったものは一部の本、衣服、食器、調理器具、ゲーム機、パソコン、過去に自分が書いていたメモや手帳だけだった。私一人分であれば段ボール6箱で済んでしまったのだ。
というわけで、ここからはミニマリストになれ、とは言わないものの、何かを買うにあたっては「本当にこれは必要か」ということをまずは考える習慣をつけることを提案する。
これまでの引っ越しは近隣から近隣だったため「まぁ、後で捨てればいいか」とばかりに段ボールに多くのモノを詰め込んでしまっていた。だが今回、長距離の引っ越しということで輸送費もかかることから最小限の荷物を持っていくと腹をくくった。そうしたら、モノへの執着が途端に消え、大部分を捨てることができた。
そしてそこに付随してきたのが、これからの消費への意識の変化だ。欲しいものがなくなってしまったのである。元からたいして物欲はなかったものの、今回、明らかに無駄なものが多過ぎることを目の当たりにし、そしてあまりにも大変だった大掃除の辛さを考えると、「もうモノは持ちたくない」と考えてしまったのだ。
自分が死んでしまった後、その部屋を誰かが掃除するわけだが、その時もラクな方がいい。今回の引っ越しで得た発見はそこにまで繋がってしまった。その実感を得たいのならば、一回自分の家を大掃除し、モノを半分にしてしまうといい。荒療治にはなるが、本当にスッキリするし、不要だったモノの多さに愕然とすることだろう。そして、「もうモノなんていらない」という気持ちになることができる。
カネが貯まる習慣を身に着ける
そこから節約マインドは生まれるが、他にもできることを考えてみたい。まずは外食を減らして自炊を心掛ける。スーパーに行く習慣をつけると、「適正相場」というものを理解できるようになる。それこそ「エノキは68円~128円だったら買う」といった形で、自分が出せる範囲が様々な商品において分かるようになるのだ。そうすると適正な価格以外での買い物をしなくなり、カネが貯まる。
「壊れていないから今のままでOK」と考えることも必要だ。iPhoneに顕著だが、新作が出る度に買い換える人がいる。ITジャーナリストやガジェット関係の仕事をしている人ならさておき、一般的な勤め人が毎度最新のものを買う必要はない。私も2008年頃からスマホが周囲に普及するようになってから、iPhoneを欲しいと思ったことはあったが、結局買わなかった。毎回「別に最新のものはいらない」と思い続けていたところ、まだガラケー1台持ちという状況になっている。今後スマホにするかどうかは分からないが、現在のガラケー(2013年型)が壊れるまでは使うつもりだ。
とにかくボーナスが少ないと嘆くのではなく、「ボーナスがあったら新品の冷蔵庫を買おうと思っていたけど、なくなったから今の冷蔵庫のままでいい」と考えられるようになれば、それは一生モノのまともなお金への考え方だ。今回のボーナスの少なさが、消費欲を抑える契機になったらそれは結果オーライである。
【ビジネストラブル撃退道】は中川淳一郎さんが、職場の人間関係や取引先、出張時などあらゆるビジネスシーンで想定される様々なトラブルの正しい解決法を、ときにユーモアを交えながら伝授するコラムです。更新は原則第4水曜日。アーカイブはこちら