採用と大学教育議論「多様性のある人材」育成で一致 経団連と大学

 国際競争力のある人材育成について経団連と大学が話し合う「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」の初会合が31日、東京都内で開かれた。経団連の中西宏明会長と、大学側からは埼玉大の山口宏樹学長(就職問題懇談会座長)らが出席。大学教育や企業の採用、雇用のあり方などについて意見交換した。3つの分科会で議論し、4月に中間報告を取りまとめる。

 協議会は、経団連の「採用選考に関する指針」廃止に伴う、就職・採用活動ルールの見直し論議をきっかけに発足した。

 中西氏は会議で、「文系、理系の枠を超え、教養、国際性、語学など大学で教えてもらいたいことは多岐にわたる」と、デジタル革新に対応するグローバル人材育成が重要だと指摘。山口氏は「雇用環境の見直しが高等教育の変化の後押しになる」と述べ、産業界と大学の連携が必要とする一方、「採用活動が大学教育を欠損する可能性を小さくすることも課題」とした。

 会議では、中長期的な視野での「多様性のある人材」(中西会長)育成が重要との認識で一致。「デジタル革新時代の人材育成」「採用とインターンシップのあり方」「地域活性化に貢献する人材育成」をテーマに分科会を設置した。

 中西氏は昨秋、「個人的な考え」として就活指針廃止の意向を表明し、その後、経団連が機関決定。優秀な人材が外資系企業に流出していることを背景に、新卒一括採用や終身雇用など、日本型雇用慣行見直しの社会的な議論に発展した。