ビジネスパーソン大航海時代

新規事業サポーターで輝く ソフトバンクOBのキャリアアップ~航海(4) (1/3ページ)

小原聖誉
小原聖誉

 【ビジネスパーソン大航海時代】前回までは筆者の事例でした。ここからは様々な航海を見ていきたいと思います。今回は、大企業を経て現在では「新規事業サポーター」として独立された大野泰敬さん(40歳)についてお話させてください。

大企業への新規事業サポーターとは?

 オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会IT戦略アドバイザー、そしてニチレイ、リコー、ロート製薬、ほかにも大手通信会社・自動車会社など一部上場企業のサポートをしているビジネスパーソン。それが今回ご紹介する大野さんです。大学卒業後はソフトバンクに就職し、その後ゲーム会社、人材会社で経験を積んで、いまのお仕事にたどり着いたそうです。

 まぶしくてピカピカ。

 しかし、新規事業サポーターという職業は少々聞きなれません。もう少しうかがってみました。

 「私のコアスキルは“新規事業責任者として経営陣を巻き込む力”。私は大企業時代に多数の新規事業を作ってきましたが、すべて当たったわけではありません。しかし、自分が100%成功したことがあります。それは、経営層を説得し、予算を獲得し、事業をスタートさせるということ。この資料作成やロジカルに戦略を考えることができる人が少ないということに気がつき、それをビジネスにすることにしました。」

 なるほど、市場戦略に加えて、大企業特有の社内を通すことまでもサポートしているというのが大野さんの特徴としてあげられそうです。

 ここにたどり着くまでの道のりをうかがってみました。

大学生時代に立てた目標「将来、大学で教えたい」

 大野さんは大学時代まで薄っぺらい人生だったと謙遜されます。転機になったのはある教授の授業だったそう。

 「堀出一郎先生の授業が自分を変えました。元サントリー取締役・TBSブリタニカ社長を経て教授になった方です。評論家ではなく、実業家として血が通った授業をしてくださって、感銘を受けました。当時の私のような人間が感化される体験を通じて、自分の目標は、将来大学で教鞭を執ることになりました。そのために、まず20代は誰でも知っている仕事を手掛けるのが良いだろうと考えました」

 そこで入社したのがソフトバンクだったそうです。

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