外国人材流出、地方に危機感 高賃金の都市部に人気集中 (2/2ページ)

香川県観音寺市で農作業するインドネシア出身の技能実習生=2018年10月
香川県観音寺市で農作業するインドネシア出身の技能実習生=2018年10月【拡大】

  • 奈良県天理市の施設で利用者の世話をするインドネシア人の介護福祉士=2017年3月
  • 外国人労働者の多い自治体

適切な分散が重要

 テクノ社では外国人の派遣労働者が昨年12月に750人となり前年同月比で4割も増加。スタッフは派遣先の業務仕様書の翻訳や社会保険の手続き、有給休暇の申請などをきめ細かくサポートする。「外国人労働者も受け入れ企業も一番の不安は言葉の壁。それを取り除くことで安定した就業につながる」と同社の広報担当者は説明する。

 日本総合研究所の山田久主席研究員は「外国人労働者は人手不足を補い、企業の成長を支える不可欠の存在だ。一方で外国人に安易に依存すると将来的に生産性向上が遅れるというリスクも出てくる」と指摘。地域と産業の必要性や受け入れ能力に応じて、外国人労働者の受け入れ先を適切に分散させることが重要だと強調した。