働き方

王将が「店で餃子を包む」のをやめたワケ 社員が疲弊したら、会社は悪くなる (4/4ページ)

「自奮自発」でお客さんに喜んでもらう

 「わたしたちが入社当時から言われてきたのは、『自奮自発』ということです。自らを奮い立たせて、自ら行動を起こしてということをずっと言われてきました。王将は、現場に裁量権があり、店長が采配を振るってイベントをやったり、オリジナルメニューを出したりすることができる。それも現場の店長がその地域をよくわかっていて、理解したうえでやらなきゃならない。自奮自発で、お客さんに喜んでもらうというのが王将の現場の言葉です」(尾崎)

 「餃子の王将」の麺、餃子の皮はすべて国産小麦だ。世の中にはおいしいとされる中華料理店は多い。同社よりも儲かっている飲食企業も多い。しかし、そのなかで、消費者に安心を届けるために、すべての食材を国産に変えたところはあるのだろうか。特に困難な麺や餃子の皮を国産小麦に変えたところはあるのか。

 「餃子の王将」は富裕層やグルメのための高級店ではない。庶民のための店だ。庶民に腹いっぱい食べてもらうため、庶民に安心してもらうための店だ。彼らは日々、現場の言葉をたよりに、日本を支える庶民のために努力を続けている。(敬称略)(ノンフィクション作家 野地 秩嘉 撮影=熊谷武二)

 野地 秩嘉(のじ・つねよし)

 ノンフィクション作家

 1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。人物ルポルタージュをはじめ、食や美術、海外文化などの分野で活躍中。著書は『高倉健インタヴューズ』『日本一のまかないレシピ』『キャンティ物語』『サービスの達人たち』『一流たちの修業時代』『ヨーロッパ美食旅行』『ヤンキー社長』など多数。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。

(PRESIDENT Online)

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