--中国は過去、知財保護環境を改善してきたはず
「知財保護とはエンフォースメント(権利者が権利を正当に活用)できるということ。徐々に進めてきた改善が米政府のおかげでさらに進むということは確かであり、従来は勝てる案件しか訴訟しなかった外国企業もやりやすくなるだろう」
--グローバルな訴訟地になっていく可能性があると
「そうなる。中国企業も外国企業などを訴える国際大型裁判で最初の訴訟地にはまず中国を選ぶようになる。日本企業も米欧での訴訟だけでなく、中国での訴訟対応の強化が必要になる。例えば現在、米国では米国の情報通信関連会社が日本を含む世界の自動車製造関連会社を特許侵害で訴え始めている。訴訟地はドイツ、欧州へ広がる予定だが、同種の訴訟が次は中国から始まるとまで考えている日本企業は少ないように思われる。これには一抹の不安を感じている」(知財情報&戦略システム 中岡浩)