障害者雇用に詳しい埼玉県立大の朝日雅也教授は「中小企業では、特例子会社を設立したり障害者雇用専門の担当者を置くことなどが難しい。少ない従業員で、障害のある従業員への対応を迫られる面がある」と指摘する。
ただ、現在は障害者就労支援に関し、公的機関だけでなく民間企業も乗り出しているなどとして「企業規模に関係なく、就労支援機関などと連携して障害者雇用に取り組むことを期待したい」と話している。
発達障害などの精神障害がある学生と企業をつなげる取り組みが関西でスタートしている。
就労移行支援企業「エンカレッジ」などは今年2月、大阪市内でマッチングイベント「みんなでサポート就活」を開催。パナソニックや積水ハウス、サラヤなど17社が参加、今春卒業予定だった学生34人が訪れた。大学が、学生の得意分野や必要な支援などを事前に企業に伝えるシステムを導入。10人に内定が出た。
「障害の影響で、就職活動と学業の両立に苦戦する学生も多いが、法定雇用率の引き上げの影響もあり、社会が変化し、障害者雇用が広がっていると感じる」とエンカレッジの窪貴志代表は話す。「今回内定に至らなかった学生も、今後もサポートして就職につなげていきたい」とする。
一方で、精神障害者は身体・知的障害者に比べて、離職率も高いと指摘。「定着には、職場の同僚の理解や周囲の継続的サポートは不可欠。働きづらさを抱える人たちにはよき伴走役が必要だ」と話している。(安田奈緒美)