参加者はベゾスの他、ツイッター、リンクトイン、ドロップボックスなどの現役トップかトップを務めた人たちである。写真にはおよそ15人がいる。タイトルは「3千年世紀の若きレオナルドたち」であり、今年がレオナルド・ダ・ヴィンチの没後500年であることを意識しているのだろう。
私的な集まりであるため、プレスリリースなどは用意されていなかった。クチネッリのインスタグラムでの投稿から推察すると、彼が常日ごろから唱えている「経済的な目的のためだけに、人は生きているのではない」ということに加え、将来、テクノロジーと人間が幸福な関係を築いていくにはどうすれば良いかを語りあったようだ。
最近話題になりやすいファッションとテクノロジーの融合というレベルではなく、経済活動とテクノロジーに関する哲学的な議論をしていたはずだ。
今、シリコンバレーを中心としてテクノロジー系の企業活動が世界の人々の考え方に影響を与えているのは確かであり、他方、シリコンバレーの企業人の本を読むと、彼らが哲学的な問いに対して無関心でいられないと自覚していることが明らかだ。
クチネッリはギリシャやローマ時代からの思想を語る、哲学的思索を重視する経営者である。コレクションのコンセプトにルネサンス時代のエラスムス(オランダ出身の人文主義者)を重ねる人だ。
シリコンバレーの経営者たちがクチネッリの招待を受けた理由を考えるのは、さほど難しいことではない。それなのにぼく自身、このような集まりがソロメオで行われるだろうと想定しながら、彼の動向をフォローしていなかった。
単純にいえば、それほどにソロメオは辺鄙なところにある。当然ながら、クチネッリのプライベートジェットで彼らを近くのペルージャの空港まで連れてくるか、彼ら自身のプライベートジェットを使えば、距離はさほど問題ではない(実際、どうしたかは知らないが)。