東京商工リサーチ特別レポート

中国系企業が抱える親会社破綻リスク 米中貿易摩擦で懸念増す (2/3ページ)

東京商工リサーチ

銀億グループのA社にも波紋広がる

 だが、中国不動産市場の低迷と、米中間の貿易摩擦を発端とした車載製品ビジネスの業況が悪化し、債務返済が困難になった。

 A社は、自動車向けスイッチ部品の国内専業メーカー。アジアなど海外にも現地法人を展開し、2018年12月期の売上高は約67億円をあげていた。2016年に会社分割を実施し、新設された当社や海外現地法人を銀億グループが買収し、傘下に収めた。

 現在、社長と監査役以外の役員には、銀億グループ幹部が非常勤取締役として名を連ねている。だが、今回の事態にA社には金融機関や取引先などから問い合わせが相次ぎ、担当者は独自に事実関係を情報収集し、取引先などに説明したという。

 A社の買収には銀億グループのほか、中国の銀行系ファンドなど他の資本も関わり、再生手続きを申請した2社の直接的な支配を受けているわけではない。「商取引もわずかで運転資金も国内の金融機関から調達し、直接的な影響はない」と話す。

中堅以下の企業にも触手伸びる

 中国による「爆買い」対象は日本製品や不動産にとどまらず、その矛先は日本の「企業」まで及んでいる。マスコミを賑わせるのは国内大手メーカーや事業部門の売却など、大型M&Aが中心だ。だが、中堅以下の規模にも静かに中国資本の触手は伸びている。

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