働き方

日本人が“定時で帰らない”本当の理由 ドラマ『わた定』、プロが読み解く (3/4ページ)

 長時間労働が常態化する背景

 そのような長時間労働を是正しようとしても、そう簡単には進まない。上の世代から受け継ぎ、職場のカルチャーや習慣としてしみこんでしまっていることが多いからだ。

 普通にやっていれば、普通の業績しか上げられない。普通以上の業績を上げようと思えば、その分労働時間を長くしようと考えてしまう。そうして長時間労働を行った結果、福永のように管理職に昇進している人もいる。ゆえに部下に対しても、仕事ができないのであれば労働時間を長くしてでも業績を上げるべきだと思っている。部下も業績が上がらないのに、労働時間を短くすることに罪悪感があるし、特に真面目な“プレッシャー世代”は労働時間を増やしてでも期待に応えようとしてしまう。

 中でも顧客に寄り添い、無理難題でも何とか解決できることを強みにし、労働時間が長いのが自分たちの競争優位の源泉となっている会社の場合、人事評価の基準も組織風土も長時間労働を賞賛するようになっている。そういう会社においては、本質的に労働時間を短くしていこうという議論になりにくい。本音として、健康に支障がない範囲で頑張れというのがせいぜいである。これだけ働き方改革が叫ばれても、そうした職場は根強く残っているのが現実なのだ。

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