読者のみなさんは顧客へのサービスの最前線に立っていることが多いと思います。そこでは「顧客はダブったサービスによって非効率という被害を受けていないか?」という視点を持ってみると良いでしょう。
先ほどの学習塾の例で言えば、ほとんどの学習塾ではこのような非効率な状況によって生徒が過剰な宿題に疲弊しています。そこに気付いて、各科目の共通する部分を確認して、宿題を効率的にスリム化してあげることは非常大きな付加価値となります。
例えば、スマホは、たくさんの持ち物が抱えていた機能のダブりを解消して小さなひとつの機器にまとめたという点で大きな価値がありました。
ある企業では、社員の採用を外注しています。その外注先が
- プランを提案してくる営業マン
- 採用広告を作成する担当者
- 応募者の管理をする担当者
- 説明会の内容を管理する担当者
など、次々と別の部署の人間を送り込んでくるのに辟易として契約を打ち切っていました。同じ説明を何度もさせられる非効率は、コスト意識の高い顧客にとっては受け入れ難いものです。すべてを一人の担当者が調整してくれるという企業にスイッチしてしまったのです。
「ダブり」について教わる時には、「男性」「女性」「学生」ではダメだよねというなんとなく言葉遊びのような事例で終わってしまうことが多いものです。ぜひ「顧客の中のダブり」を見つけ出して、喜んでもらえる提案のタネにしてみてください。
そして、将来的に偉くなった場合には組織のダブりの解消にも手をつけられるように覚えておいてくださいね。
次回はこの「ダブりなく考える」スキルの応用演習にチャレンジしてみましょう。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら