新館はショッピングセンター 本館は相変わらず百貨店
高島屋と名乗ってはいますが、高島屋S.C.の新館に並んでいる商品は高島屋が売っているわけではありません。新館において高島屋はあくまで場所を貸しているだけです。高島屋という場所の中で、各ブランドが賃料を支払ってそれぞれが営業しているのです。
高島屋はこの地で「不動産業」を営んでいると言えます。これを「ショッピングセンタービジネス」と言います。これにより、高島屋は百貨店の大きなリスクである「商品の在庫」を抱える必要がありません。
高島屋が抱えているのは「空き家リスク」です。これは、商品の在庫リスクよりも低く、安定した収入を確保できると考えられています。百貨店ではフロアの中央に会計スペースが取られているのに対し、ショッピングセンターでは、各テナントがそれぞれレジを用意しているというのも業態を反映した特徴的な違いです。
実は昔から存在する日本橋高島屋本館は相変わらず「百貨店」のままです。つまり日本橋高島屋は既存ビジネスを広げたのではなく、新規のビジネスを始めたと言えるのです。
丸井やZOZOTOWNを「分解」
2019年4月の決算で、「丸井」の好調が伝えられました。丸井も一般的な百貨店と考えられていますがこちらも収益構造に注目すべき特徴がありました。
まずは、高島屋と同じようにショッピングセンター化です。場所貸しに集中することで安定した収益を実現しています。そして、従来から注目されている金融事業です。つまり、物を売るのではなく、場所を貸し、そこで買い物をする人たちに独自のクレジットカードを通じてお金を貸すことで収益を上げているのです。