ワークスタイル最前線

会社と「つながらない権利」注目 国内導入も定義の明確化課題 (1/2ページ)

 休日は会社の電話やメールからすっかり解放される-。通信手段が発達し、公私の境界線があいまいになる中、勤務時間外に会社からの連絡に応じなくてよいという「つながらない権利」が注目されつつある。欧州では、この権利をめぐり労使で協議することを法律で義務付けた国がある。日本でも権利を認める仕組みを先駆的に導入する企業が現れたものの、働き方改革をにらんだ取り組みは緒に就いたばかりだ。

 ソフトウエア開発の「イルグルム」(大阪市)は、休暇の取得と業務内容の可視化を目指し、2011年に「山ごもり休暇」を導入した。9日間の期間中は会社とメールや電話、会員制交流サイト(SNS)での連絡を完全に断つ決まり。当初は「何か問題が起きたらどうするのか」との意見もあったが、始めてみたところ全員が取得。半数が旅行を楽しんでいる。仕事が忙しくなっても簡単に休みを諦めないよう、事前申請した日程を変えるときは社長決裁という“ハードル”を設けた。

 つながらない権利を可能にしているのは丁寧な引き継ぎだ。人事部の広遥馬さん(26)は今年3月、約2週間の休暇を取り、ケニアなど東アフリカを旅した。旅行前には約50の案件への対処を書いた引き継ぎ書を作成。採用や営業を担当していたため、ミーティングでは就職活動中の学生や顧客への個別対応など細かいニュアンスも伝えた。

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