社会・その他

関電役員らが関係自治体に謝罪行脚 筆頭株主の大阪市は詳細説明要請

 関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役(故人)から多額の金品を受領していた問題で、同社の松村孝夫・取締役常務執行役員が30日、筆頭株主である大阪市の中尾寛志副市長と面会し、「多大なご迷惑をおかけし、申し訳ない」と謝罪した。同社の役員はほかに、大阪府庁や福井県庁、高浜町役場にも足を運び、これまでの経緯説明や謝罪に追われた。

 大阪市はこの日、金品受領の詳細報告を求める松井一郎市長名の要請書を関電側に提示した。松井市長はこの中で「説明責任が果たされたとは到底言えない」と問題発覚後の同社の対応を批判。関電が発表した平成23年以降の金品のやり取りだけでなく、それ以前の事実関係も明らかにすべきだとし、個人ごとの受領金額や内容▽原発立地自治体での同様の事例の有無-を速やかに書面で回答するよう要求した。

 中尾副市長はこの日の面会で「説明は不十分。関連企業に事業を発注するなど(金品受領の)見返り行為がなかったかも含め、明らかにしてもらいたい」と述べ、公益企業としての責任を果たすよう強く求めた。

 面会後に記者団の取材に応じた松村常務は「説明が不十分だったと感じている」と釈明したが、詳細な経緯は「2日の会見まで待ってほしい」と述べるにとどめた。

 福井県庁では、関電の右城望(うしろ・のぞむ)常務執行役員が同県幹部に謝罪。県側は関電高浜原発のある高浜町だけでなく、県内の美浜、大飯の2原発でも同様の問題がないか報告するよう求めた。

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