社会・その他

台風15号上陸1カ月、罹災証明発行に遅れ 災害ごみ処理進まず 

 台風15号の上陸から9日で1カ月が経過した。最大約64万戸に及んだ千葉県内の停電はほぼ解消されたが、住宅被害が出た多くの自治体では人手が足りず、住人が公的支援を受けるのに必要な罹災(りさい)証明書の発行が遅れている。大量の災害ごみの処理も生活再建への課題となっている。

 消防団の調査で約6300棟の家屋被害が確認された館山市。市は先月24日から罹災証明書発行のための現地調査を始めたが、職員が足りず、川崎市や埼玉県三郷市、愛媛県八幡浜市などから派遣された職員の応援を得て、作業を進めている。

 今月7日午前には川崎市の職員3人が1組となって館山市上真倉地区の3棟の家屋を訪問。庫裏(くり)の瓦が飛び、室内が水浸しになる被害があった住職の勝又俊彦さん(36)は「館山市の職員だけでは手が回らないだろうから応援で来てもらって本当に助かる。早く罹災証明書を発行してほしい」と話した。

 県の災害対策本部によると、7日時点で家屋の罹災証明書の発行申請は5万1065件あるが、発行が済んだのは4割強の2万2760件にとどまる。館山市も11日までに現地調査を終える予定だったが、住民が不在のケースも多く、調査終了のめどは立っていない。

 罹災証明書は被災者が保険会社に請求を行ったり、銀行から融資を受けたりする際にも必要で、発行が遅れればそれだけ家屋の再建も遅れることになる。

 強風で落ちた瓦やトタン屋根、雨でぬれた家具や畳などの災害ごみの処理も進んでいない。県循環型社会推進課によると、8日時点で災害ごみの仮置き場が設置されているのは18市町の29カ所。台風直撃から約10日後の先月20日時点の21市町32カ所からは減ったが、予想を超える量のごみが持ち込まれたため、受け入れを一時中止するケースもまだ見られるという。

 館山市や木更津市のように各家庭からの依頼で回収を行っている自治体もあるが、多くの市町では仮置き場や処理場への持ち込みが原則。車を運転できない高齢者らへの対応が課題となっている。

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