社会・その他

伝統のすき焼きレトルトに 高校生が企業と商品化

 新入生をもてなす「すき焼きパーティー」が恒例行事となっている奈良県大和高田市の市立高田商業高校で、生徒らが企業や農家とタッグを組み、オリジナルレシピのレトルトすき焼きを商品化した。地元特産の食材を使い、パッケージは生徒らが考案。クラウドファンディングで資金を募ったところ、受け付け開始の翌日に目標額の30万円を突破した。生徒らは「育ててくれた地元に恩返しがしたかった。高田商ならではのすき焼きを全国の人に食べてもらいたい」と話している。(藤木祥平)

 レトルトすき焼きの開発に携わったのは、生徒有志や市民らが2年前に結成した非公式団体「まち部。」のメンバーら。プロジェクトの実現を目指し、これまでに豆乳プリンを開発したり、市の活性化イベントを主催したりと地域の魅力発信に取り組んでいる。

 「大和高田の名産を作ろう」。結成当初、メンバーが候補として真っ先に挙げたのがすき焼きだった。同校では毎年4月、校庭に七輪を並べ、上級生がすき焼きで新入生を歓迎するのが慣わし。昭和35年から、実に60年近くにわたって続いている伝統行事だ。

 プロジェクトは昨年7月に始動。当初は企業の協力が得られず、商品化への道は困難を極めたが、県内外で食品スーパーを展開する八百彦商店(同県王寺町)の社員が今年4月、話を聞きつけて協力を申し出た。地元農家のほか、パッケージ卸業のタカヤ、総菜の製造販売を手がけるウチノ(ともに兵庫県西宮市)なども手を差し伸べ、構想から2年の月日を経て商品化にこぎ着けた。

 生徒らは地元特産の伝統野菜「大和まな」と「一光ネギ」を食材に選び、ご飯と一緒においしく食べてもらえるよう濃いめの味付けに。パッケージは同校の生徒手帳を模し、校章をあしらったデザインに仕上げた。考案した園部将樹さん(17)は「あえて写真を使わず、高校生が作ったことが分かるようにしました」と出来栄えに胸を張る。

 全国販売を目指し、クラウドファンディングで支援を募ったところ、今月8日の受け付け開始からわずか1日で目標の30万円を突破。プロジェクトを主導した米田光(あき)翔(と)さん(18)は「高田商のすき焼きが大和高田の特産品として認められるよう、頑張っていきたい」と意気込んでいる。

 1パック250グラムで、500円(税抜き)。支援した額に応じた個数を来月末までに届ける。受け付けは今月28日までで、販売目標は3千個に設定している。

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