問題2
次の問題は相手のコメントを聞き、「ということは…」と理解したつもりが「早とちり」や「自分に都合良い」解釈になっている例です。「実際には…」そうではないという場合を考えてみましょう。
- 客「この人気のイヤホンはどんな機能がすごいんですか?」
- 店員〈またこのイヤホンのことか。ということは…入荷を待たされると知ったら帰ってしまうんだな!〉
- 店員「結構すぐに入荷しますよ! 今日入金してもらえればそんなに待たないです!」
- 客「そうですか。ではまた来ます」
- 客〈しかも、ずいぶん雑な納期なのに入金だけは急かすのか…〉
問題2の解答と解説
【解答】
実際には…客は人気のイヤホン以外も前向きに検討していて、比較する情報が欲しい
これは筆者が実際にとある家電量販店で目撃した事例です。この客は、この店員さんから離れたあとに別の店員さんから入荷待ちのイヤホンの機能と別の高性能イヤホンの機能について比較する説明を受けて、別のイヤホンを購入していました。「人気のイヤホン=入荷待ち」という状況に慣れすぎて、「人気のイヤホン」という単語を聞いただけで、残りの発言に注意が向いていないですし、「入荷待ちだといえば逃げてしまう」という思い込みで、客の要望を曲解してしまっています。
こうした曲解例はほかにも考えられます。
このあいだコピー機が止まってしまって… →ウチのは丈夫です!
実際は「丈夫かどうかではなく、修理体制に関心がある」
…とか、
今の家はなんだか使いにくくて… →リフォームしましょう!
実際は「賃貸なので、引越しか購入を検討している」
…などです。
自分に都合のよい「単語」が出てきた瞬間に独りよがりな解釈をして話をしてしまうという事例は少なくありません。「売りたい」「売らなくてはならない」という心理的なプレッシャーがかかっている場面だからこそ、このようなミスが発生するのです。自分の傾向を理解して、それを避けるためにメモ・表で整理・確認することで大事な機会を 逃さないようにしましょう。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら