現在言われるリーダーシップとは、誰でもその状況になれば発揮することが期待される素養である。組織の一定の地位にある人に任せておくものでは、すでにない。
一言でいえば、前述したように、進むべき方向を決めることができる人である。その方向が結果として良いか悪いか、これは決める段階で誰にも分からない。だから一度決めた方向がまずいと分かったら、その時点で方向転換を図るべきと確信を持てる人でもある。
さてローカリゼーションマップとしての結論だ。
確信をもつことに関し、ぼくの経験上で言うならば、欧州の人は確信を持ちすぎることが多く、日本では確信をもつのに身構える人が多いと思うのだが、問題はこの文化的傾向の使い方にあると考えている。
何かをできないことの弁解のために文化的特徴を使うのではなく、何かをやりやすくするために文化的特徴を使うのである。
日本の人の例で言うならば、自己主張はやや弱いが、他人の意見に耳を傾けるのを厭わないとの傾向がある。そう、新しいリーダーシップ像に近い要素がある。
【ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。