CAのここだけの話

CAとの会話が絶対に弾む鉄板ネタ 逆に避けるべきNG質問とは (2/2ページ)

土屋あいり
土屋あいり

 その言葉を知っているということは以前にCAと近い関係にあったのかなと想像してしまいます。さきほども触れたように、航空会社は同業他社間での転職が多く非常に狭い業界なので、もしかしたら私が知っているCAの誰かと繋がっているかも? と警戒してしまうのです。

 私たちCAに歩み寄っているつもりが、“もったいない結果”になってしまわないよう、知っている用語があっても口にせずグッと堪えてみてください。間違っても、食事会などで出会い頭に「赤? 青? どっちのエアラインなの?」などとは聞かないでくださいね(笑) その2社以外にも航空会社はたくさんあります。

 絶対に盛り上がる質問はこれ

 CAに聞いたら必ずといっていいほど会話が盛り上がる質問があります。それは「今までで印象に残っているお客さんは?」です。

 CAは国内線では多い日に4便、毎便少なくとも100名以上のお客様に接します。同僚と会う時は必ずと言っていいほど、フライト中の出来事について話すのです。ありがちな質問かもしれませんが、毎日たくさんのお客様と出会う機会があると、想像以上に様々なことが起こるものです。

 ちなみに私が印象に残っているお客様のひとりは、サービスがひと段落してほっとしている最中にギャレー(機内のキッチンのような場所)にいらした年配の男性です。「気になってたんだけど…」と前置きした後に私の身長を聞かれました。「169センチです」と答えると、「そりゃあ、おっきいね! じゃあ嫁の貰い手に困っちゃうわ!」と大笑いされました(苦笑)

 プライベートを含めても初めての経験

 多くのCAはお客様から名刺や連絡先をいただいた経験があるのではないでしょうか。私も実は、経験があります。サービスの最中に少しお話しした方が降機される際、さりげなく「よかったら今度ご飯でも」とくださるケースが多いのですが、中でもとても印象に残っているお客様がいらっしゃいます。

 東京へ戻る深夜の便に搭乗していたお客様で、「仲のいい上司にお土産を買うのを忘れてしまったので、機内販売で何か買いたい」と尋ねられ、私のオススメの商品をいくつかお伝えしました。たくさんある商品をひとつひとつ実際に手に取り、かなり迷った末に3つ購入されました。

 着陸前の最終準備に入る頃、そのお客様がギャレーにいらして、「後で読んでください」と1枚の紙をくださったのです。フライト後に開けてみると、そこには「一緒にたくさん考えてくれてありがとう」と感謝の言葉がびっしりと綴られていて、最後にお名前と連絡先が書かれていました。メモ程度のものは貰ったことはありますが、手書きの文章を男性から頂いたのはプライベート含め初めてだったのでとても今でもよく覚えています。

 いかがでしたでしょうか? 少し赤裸々過ぎてしまったかもしれません。ですが、もし皆様がCAと出会った際、少しでもこの記事が楽しい時間作りの手助けになれば嬉しいです! 最後までお読みいただきありがとうございました。

アジア系航空会社6年目。中学3年生の時から英語を学ぶ楽しさを感じ、外語大学へ進学。最近では、児童英語インストラクター資格を取得。趣味は各地でおいしいポテトフライを探すこと。

【CAのここだけの話♪】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら

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