私生活も活動的だ。バイク、テニス、ジョギングと身体を動かすのは好きだ。最近はスカイダイビングに凝っている。ピエモンテ州、エミリア・ロマーニャ州、マドリッドやプラハなどいろいろな場所で「空を泳いで」きた。ただ、いつもは陸地に着地するが、「これから海面におりてみたい」と語る。
はじめて飛行機にのったとき、「なんでこんなバカなこと始めたのだ?」と考えた。高度が4000~5000メートルに達し、ヘルメットやマスクを装着して飛行機の扉が開いた瞬間、「ああ、なんてことだ!」と怖気づいた。
しかし、空中に身を投げ出してしまったら、恐怖は何の意味もないと悟る。姿勢を水平にする。空気と自分しかない。風の音はするが静かに思える。
「高いからといって無駄に怖がる必要がない、しかるべき科学的な知識を身に着け訓練をすれば、リスクを避けるのは可能だと分かった」
1日、3~4回は飛ぶ。空中に身を投げ、飛行機が視界から遠のくのを認めるとき、とてもリラックスする。メディテーションをしているようだ。セットしてある高度まで下がってくると、デバイスから音が鳴り、パラシュートを開く。
実は、彼は高所恐怖症だった。これと闘うことにしたのである。不安と恐怖の2つを分け、恐怖を合理的に減らす術を知ったのである。
スカイダイビングをすることによって、リスクへの見極め方に確信がもてるようになったようだ。「怖さがゼロになったわけじゃないけどね」と笑う。
人懐っこい冒険心ある弁護士ほど強力な存在はない。
【ミラノの創作系男子たち】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが、ミラノを拠点に活躍する世界各国のクリエイターの働き方や人生観を紹介する連載コラムです。更新は原則第2水曜日。アーカイブはこちらから。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ローカリゼーションマップ】も連載中です。