働き方

コロナ休業手当制度が7月開始 労働者に直接給付、賃金の8割

 新型コロナウイルスで企業から休業を求められたにもかかわらず、休業手当が支払われなかった中小企業の労働者を対象にした国の給付金制度が7月にスタートする。正社員だけでなく非正規労働者や外国人なども受給可能で、労働者本人による申請や直接給付が特徴だ。制度の詳細や手続きは今後決まるが、国会審議を通じて大まかな姿が浮かんだ。給付内容や手続きなどポイントをまとめた。

 制度は「新型コロナ対応休業支援金」で、12日に成立した雇用保険法の臨時特例法に盛り込まれた。

 対象は新型コロナの影響で休業させられたにもかかわらず、休業手当の全部や一部を受け取れなかった中小企業の労働者。国籍は関係なく、外国人技能実習生らも含め雇用契約のある人が対象となる。短時間勤務のパートや学生アルバイトらも対象だが、フリーランスは除外される。休業日数に応じて休業前賃金の80%を月額上限33万円で支給する。

 創設の背景には、労働者を休ませた企業が雇用調整助成金を利用せず、休業手当が支払われないケースが相次いだことにある。申請手続きの煩わしさや手持ち資金の少なさから支払いを避けたとみられ、直接給付する制度を求める声が上がっていた。

 申請には、いつどのぐらい休業したかや、休業前の賃金がいくらだったかなどが分かる書類の提出が必要。厳格に証明を求めると企業の嫌がらせに遭ったりして迅速な支給が難しくなるため、簡素な仕組みを検討。企業が休業を証明する書類を交付しないケースも想定され、厚生労働省の職員が直接企業に確認作業することを検討している。

 7月中旬までに受け付けを始め、7月中の支給開始を目指す方針。オンラインや郵送で受け付ける。

 一方、労働基準法では休業の責任が企業にある場合、手当の支払いが義務付けられており、制度が支払いを肩代わりすることで安易な不払いに拍車をかけるとの懸念が出ている。厚労省は企業の雇用責任を明確にするため、雇用調整助成金の活用を通じた休業手当の支払いを原則に掲げている。悪質な不払いには厳しい姿勢で臨む方針だが、具体策は不透明だ。

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