ミラノの創作系男子たち

「生き方に艶がある」高級ブランドのクリエイティブディレクター~女子編 (3/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 スポーツは特にやらない。ジムに通うのも彼女の趣味と違う。

 普段使いの自転車は欠かせない。テラスにいるのと同じように風が好きなのかもしれない。だから空間が閉鎖された映画館からは足が遠のく。

 アートの展覧会はこまめにチェックするし、人の知らないレストランやヴィッラに出かけ、未知の味や建築に触れる機会は惜しまない。アンティークの青空市場も彼女の好きな場だ。当然ながら仕事にも役立つが、まず自分の好奇心に誘われる。

 この連載の取材の特徴は、その人の「好き」を追っていくからなかなかインタビューが終わらないことだ。自分の好きなものを見せてくれ、その背景を話してくれる。それはぼくにとっても楽しい。ワクワクする。

 アンナ・マリアは、これまでの取材のなかでも群を抜いて、ぼくを対象の世界に引き込んでくれた。彼女が面白いという美術館やギャラリーを、ぼくも訪ね歩きたいと自然と思えたのだ。パリにも久しぶりに行きたい。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
Twitter:@anzaih
note:https://note.mu/anzaih
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ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ミラノの創作系男子たち】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが、ミラノを拠点に活躍する世界各国のクリエイターの働き方や人生観を紹介する連載コラムです。更新は原則第2水曜日。アーカイブはこちらから。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ローカリゼーションマップ】も連載中です。

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