社会・その他

レジ袋有料化で目立つマイバッグ万引 需要増のスーパー苦慮「判別難しい」 (1/2ページ)

 7月のレジ袋有料化に伴い、スーパーなどで持参のマイバッグを使った万引が目立ってきた。店員の目を盗み、レジを通していない商品をマイバッグに入れる手口で、精算済みかどうか判別が難しい。新型コロナウイルスの流行でスーパーは巣ごもり需要が増し客足が好調だが、万引の増加は経営に打撃を与えかねない。専門家は、店の防衛策だけでは限界があるとして「マイバッグを使用する際のルールの普及が必要だ」と指摘する。(松崎翼、吉沢智美)

 未精算「判別難しい」

 「お会計、していないものがありますよね」

 7月下旬、東京都練馬区のスーパー「アキダイ」。店員が、店の外で声をかけた50代の女が握りしめていたマイバッグは、未精算の春菊やヒラメ、シジミなどの商品で膨らんでいた。

 女は買い物かごと一緒にマイバッグを持ち歩き、防犯カメラの死角に移動した後、バッグに商品をそっと移し替えた。そしてかごに入った商品だけをレジに通し、何食わぬ顔で店外へ出た。

 同じ棚の辺りを何度もうろつく不審な動きを見て店員が追跡。犯行を確認し声をかけたところ、女は「私は知らない。悪くない」と叫んだが、通報で警察官が駆け付けると被害相当額の支払いに応じた。

 「多くの人がマイバッグを持つことで、違和感なく万引できるようになってしまっている。マイバッグをかごの中に入れて紛らわしくするケースもあり、判別は難しく、こちらも声をかけづらい」。社長の秋葉弘道さん(52)はため息をつく。

 コロナ禍で足かせ

 悪質なケースも確認されている。

 店員に見えるようにマイバッグに未精算の商品を入れた後、隙を見てそっと棚に戻し、店員から万引を指摘された瞬間、「名誉毀損(きそん)だ」と主張、賠償を求めるものだという。こうしたケースもあり、店員は“摘発”に細心の注意を払うことを強いられている。

 アキダイでは、7月のレジ袋有料化後の被害増加を受け、対策を検討。買い物かごを精算前後で2色に分け、マイバッグに商品を移し替えることができるのはレジを通した後に渡すかごに限定した。怪しい動きにも気づきやすくなり、一定の効果を感じている。

 ただ、万引を根絶できてはいない。新型コロナの感染防止対策でレジには仕切りが設けられ、マイバッグの中身を目視することが難しくなっていることも被害抑制の足かせとなっている。秋葉さんは「環境問題も大切だが、万引は店にとって無視できない大きな打撃だ」と話す。

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