働き方ラボ

好印象のリモートワークで相手の心を動かす 意識すべき3つのこと (2/2ページ)

常見陽平
常見陽平

 もうひとつが、テレビ番組にオンライン出演している人の言動だ。新型コロナウイルス感染対策のために、この秋になってもオンライン出演の方は多数いる。リアルな場での出演ほどタイミングよくやり取りできない中で、彼ら彼女たちがどのように発言しているかは参考になる。

 そして、もっとも参考になるのはラジオ番組だ。映像がない中で、いかに簡潔かつ具体的に伝えるか、たまたまチャンネルをあわせた人や、仕事中に聞いている人にもわかりやすく、しかも不愉快にさせずに話す技を学ぶことができる。気持ちいいコミュニケーションをしている人から学ぶことにしよう。これで、あなたのオンラインコミュニケーションは一皮むける。

 3.ツールを今一度、見直してみる

 リモートワークのツールを今一度、見直してみよう。もちろん、この手のツールは勤務先から指定されている場合もあり、変更不能の場合もあるだろう。ただ、これらをリモートワーク手当や経費で落とすことも企業によっては可能である。

 実はリモートワークのツールは、今こそ見直す時期なのだ。というのも、3月から6月にかけて、リモートワーク特需ともいえる状態で、ウェブカメラやマイクなどが品薄になっていた。コスパが高いもの、性能やデザインがよいものなどは売り切れになったり、転売などで不当に値段が上がったりしていた。最近は在庫も価格も安定していると感じる。

 私は今のPCに内蔵されていても、すでに購入していても、ウェブカメラとマイクを見直すことを強くオススメする。というのも、これらにあえて投資するリターンは極めて大きいからだ。高性能のPCでも、この部分は弱いということもある。私はPC、スマホ、タブレットなどすべてApple製品を使っている。大変に満足しているのだが、Macに関して数少ない不満な点が、内蔵カメラが一世代前の仕様だということだ。フルHDで撮影することができないのだ。あえて外付けのものを追加したら、極めて快適になった。マイクも外付けにすると一気に音質がよくなる。なお、カメラを外付けにすると、撮影する角度の自由度も増す。これだけ一気におしゃれになる。

 他、余裕があれば、仕事で使うアカウントのプロフィール写真も見直してみよう。多くの人が、とりあえずスマホで撮ったような写真を使っている。ここに力を入れるだけで印象アップだ。

 何より、仕事のアウトプットに磨きをかけなくてはならない。ただ、オンライン時代は仕事のログもとりやすいので、振り返りがしやすくなる。オンライン上での「うっとりするような仕事」を目指そう。

常見陽平(つねみ・ようへい)
常見陽平(つねみ・ようへい) 千葉商科大学国際教養学部准教授
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部准教授。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちら

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