社会・その他

関西みらい銀行が不正に住宅ローン融資 書類偽造、最大で1151件251億円に

 関西みらい銀行は18日、和歌山支店(和歌山市)で最大で251億円にのぼる不正な住宅ローンを融資していたと発表した。特定の住宅販売会社から住宅購入金額や収入などを偽造した書類が提出され、支店に勤務する複数の行員が不正を把握しながら手続きを進めていた。

 同行によると、平成17年2月から令和元年10月にかけて、この住宅販売会社から計1151件251億6400万円の住宅ローン申請の持ち込みがあり、同行が融資していた。

 住宅販売会社は住宅購入の金額を上乗せしたほか、申請者の勤務先を虚偽申告したり、収入証明書類を偽造したりした書類を提出していた。同行の調査に対し、一部申請者も虚偽への関与を認めているという。同行は住宅販売会社の社名を明らかにしていない。

 同行側も、和歌山エリアの住宅ローンを担当する部署の50代男性行員が書類の偽造を把握しながら手続きを実行。申請を確認する同じ部署の2人も不正を黙認していた。いずれも住宅販売会社からの利益供与は確認されておらず、不正は営業成績をあげる目的だったと説明している。50代男性行員はすでに懲戒解雇されており、不正を把握していた2人も退職している。

 債務者の1人が昨年9月、全国銀行協会に相談して発覚した。関西みらい銀は住宅販売会社や行員について、民事、刑事両面での法的措置を検討している。

 同様の住宅ローン不正では、スルガ銀行(静岡県沼津市)でも書類偽造などで総額1兆円超の不適切融資があったことが明らかになっている。

 住宅ローン不正を公表した関西みらい銀行の菅哲哉社長は18日、大阪市内で会見し、「多大なご迷惑をかけ、本当に申し訳なく思っている。非常に重く受け止め、組織風土を新たにつくらないといけない」と述べ、深々と頭を下げた。不正の原因を「コンプライアンス(法令順守)意識の希薄さ」とし、チェック機能の強化など再発防止策を徹底するとした。

 不正の背景について菅社長は「住宅ローンの担当と書類確認の担当の間になれあいがあった」と釈明。ダブルチェックが機能していなかったとした。また、「不正を主導した男性行員が11年以上にわたって同じ支店に在籍していたことも一因になった」と述べた。

 昨年9月の問題発覚後に全行的に調査したところ、同様の事案はなかったという。問題の責任を取り、菅社長は報酬の2割の2カ月分を自主返納する。

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