「恣意的な操作」かもしれない
このように、「アンケートによると」とか「データによると」という資料が添付されていたとしてもそれが発表者にとって都合の良いものになるように設計されていることがあり得ます。しかし、私たちは「『数字』や『グラフ』は正しいメッセージしか発することはない」と信じてしまいがちです。調査では、全く関係のないものであってもグラフが添付されているだけで「信頼度」が高まるという結果があるくらいです。
様々な感染症の専門家が「コロナに関する重要な計算結果だ」といろいろな数字を発表し混乱を極めたように、数字は集計の仕方、発表の仕方、メッセージの付け方で同じ状況でも違った意味を持つことになります。
「このデータの集計方法は正しいのか?」を考えるのはもちろん大切なことなのですが、専門家でもない限りなかなか難しいものです。皆さんでもできる簡単な方法は、「逆の結論」を検索し、それを補強しているデータはないだろうかと調べることです。それらを見比べることで「恣意的な操作」が存在する可能性に気づき、より突っ込んだ調査・分析へと進むことができるようになります。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら