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一人で組織と闘うのは「しんどい」 他人に頼ることへの寛容さを (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 自宅からオフィスに向かう途中に労働組合の事務所がある。今年のはじめまで、その前の歩道に人が集まっているとしたら事務所で働く人たちが同僚とタバコを吸うためだった。だが、この6-7月くらいから見慣れない人たちが集まっている。

 理由は明らかだ。パンデミックで労働条件に何らかの不都合があり、労組に入会すると決意したか、既に会員であったが何らかのヘルプを要する人が増えてきたのだ。かなりの規模の企業でも、ロックダウン中のトラブルから業界別の労働組合に入る社員が増えていると聞いている。

 一人で組織と闘うのはなかなかシンドイ。

 話がガラリと変わる。ぼくは長距離移動の航空券を購入するに旅行代理店を使うことが多い。短距離の場合はオンラインで買うこともある。だが、長距離は馴染みの代理店を経由する。

 何らかのトラブルの際、航空会社を相手に個人で奮闘しなくてもすむからだ。購買力を勘案する相手は、購買力のある法人を間に挟むに限る。

 2011年3月13日、東京からミラノに戻る予定だった。しかし11日の東日本大震災の直後で飛行機の運行は大いに乱れた。その時、日本からミラノの旅行代理店へのメール一本ですべてイレギュラーの対応をしてもらった。

 他にも経験がある。かなり前になるが、レンタカーを使ってアルプス山脈の海抜高度1000メートルくらいにある友人のセカンドハウスに行ったときのことだ。友人は先にミラノに戻るからとぼくたちをおいて、週明けに先に帰った。

 ぼくたちがいざ出発しようとすると、エンジンがうんともすんとも言わない。

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