働き方

一時出向、雇用維持に貢献 有識者「日本にマッチする手法」

 業種を超えたグループ外企業への出向自体はこれまでも行われてきたが、第一生命経済研究所の的場康子主席研究員は「雇用維持のために幅広い業種で行われている点で新たな動きだ」と話す。解雇が一般的な欧米とは異なり「日本社会に合った手法だ」と評価する。一方、トラブルを未然に防ぐ仕組みの必要性を指摘する専門家もいる。

 出向元の事情だけでなく、出向する人材が持つ知識や経験への引き合いが強いのも特徴だ。航空会社には社員出向についての問い合わせが相次いでおり、語学力や接客技術が評価されているとみられる。的場氏は「普段から社員育成に力を入れることが今後ますます重要になる」と強調した。

 一方、不慣れな職場に移る社員側の負担も小さくない。労働相談を手掛けるNPO法人「POSSE」の今野晴貴代表は「一般的には、出向は転籍を求められたり賃金が下げられたりトラブルが起きやすい労働形態だ」と話す。「出向先の業務内容や出向期間など事前に条件を明確にして、不本意な出向にならないよう労働者本人の意思を確認することが肝要だ」と注意を促している。

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