経団連と連合の幹部らによる2021年春闘に向けた労使会談が27日、東京都内で開催された。新型コロナウイルスに対する強い危機感と克服の重要性では一致したが、賃上げについては業種や企業の状況に応じた対応とする経団連と、基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)2%を統一目標とする連合で平行線をたどった。
会談には当初はリンパ腫の治療のため欠席予定だった経団連の中西宏明会長が急遽(きゅうきょ)オンラインで参加。中西会長は「日本の賃金水準が先進国の中でも下位になっており危機感を持っている」と述べ、厳しい企業業績の中でも賃金を引き上げ、個人消費を拡大させることが重要との認識を示した。
連合の神津里季生会長は、「(14年以来)政府・労使で、賃上げの流れをつくってきたが、日本全体に浸透していない」とし、中小企業や労働組合がない職場も含めた全体での底上げが必要だと強調した。
連合は今春闘でベアの要求水準を6年連続で2%程度とし、働いた年数に応じて基本給が増える定期昇給(定昇)分を含め計4%程度の賃上げを要求。
これに対し、経営側の経団連は、好業績ならベアも選択肢となるが、コロナ禍で多くの企業の業績は低迷していると指摘。業種横並びや各社一律の賃金引き上げは「現実的ではない」と連合の要求を牽制(けんせい)している。